| 要旨トップ | 本企画の概要 | | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨 ESJ61 Abstract |
企画集会 T24-2 (Lecture in Symposium/Workshop)
内田里那・市川志野・中島貴幸・片野田裕亮・*冨山清升(鹿児島大学理工学研究科地球環境科学専攻)・浅見崇比呂(信州大学理工学専攻科生物学専攻)・Amporn Wiwegweaw・Varumpa Dulayanurak (Department of Biology, Faculty of Science, Chulalongkorn University, Bangkok, Thailand)・Bakhtiar Effendi Yahya・Abdul Hamid Ahmad・Arney Sapaat・Liew Thor-Seng (Institute for Tropical Biology and Conservation, Universiti Malaysia Sabah, Kota Kinabalu, Sabah, Malaysia)
陸産貝類は,陸産貝類には局所的な分化の例が数多く見られ,特に島においてはそれが著しい。鹿児島県は,数多くの離島域をかかえ,これらの地域に分布する固有陸産貝類の種数が非常に多い。鹿児島県の奄美群島を中心とする陸産貝類。今回は,焦点を絞って,ここ数年間の研究成果から,「トカラ列島の陸産貝類」「大隅諸島の淡水産貝類とカワニナのDNA分析」「チャイロマイマイ種群のDNA分析」「DNA分析に基づく奄美群島地域のヤマタニシ属種群の生物地理」に関して簡単な考察をしたい。大隅諸島のカワニナは,本土のカワニナに比較して,別種レベルにまで分化が進んでいることが判明した。チャイロマイマイ種群は3グループに分類でき,従来別種とされていたチャイロマイマイとタメトモマイマイが同種であることがわかった。奄美大島のヤマタニシ属は数種が記載されていたが,約2種にまとめられることが判った。ヤマタニシ属のDNA分析は,ボルネオ島に分布する同属の各種との系統比較も合わせて考察する。