| 要旨トップ | ESJ62 企画集会 一覧 | 日本生態学会第62回全国大会 (2015年3月、鹿児島) 講演要旨
ESJ62 Abstract


企画集会 T16 -- 3月22日 9:30-11:30 F会場

樹木形質を活用した森林生態学研究の成果と課題

企画者: 黒川紘子(森林総研), 饗庭正寛(東北大・生命科学研究科)

植物の分布やパフォーマンスはどう決まるのか?なぜある植物は他の植物より喰われにくいのか?ある植物が生態系機能に与える影響は予測可能か?機能形質に基づく解析は、そのような疑問に定量的で一般化可能な解を与えるための強力なツールである。さまざまな分野で行われてきた活発な研究の結果、現在までに約69,000種、52の機能形質に関する300万レコードに及ぶ植物機能形質データが蓄積され、攪乱や環境変動による生態系機能変化の全球スケールでの予測など、さらなる研究の発展が期待されている。一方で、日本を含むアジア地域では、最近まで利用可能な機能形質データは極めて限定的であった。企画者らはこの数年、現在も大規模な人為攪乱が進行するアジア地域において、生態系機能・サービスの現状評価や将来予測のために不可欠な機能形質データの充実に取り組んできた。本研究集会では、機能形質に基づく研究の世界的動向、ならびにアジア地域における機能形質データベース構築とそれらを利用した研究成果をいくつか紹介する。また、機能形質に基づく研究のさらなる発展のために解決しなければならない問題点についても議論したい。

コメンテーター:小野田雄介(京大・農)、森章(横浜国立大学)

[T16-1] 植物機能形質研究の歴史と動向  北島薫(京大・農)

[T16-2] アジア地域における機能形質データベース  饗庭正寛(東北大・生命科学研究科)

[T16-3] 機能形質からみるアジアの森林:生態系機能の広域評価に向けて  黒川紘子(森林総研)

[T16-4] 植物機能形質研究のこれから  片渕正紀(University of Florida)


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