| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第64回全国大会 (2017年3月、東京) 講演要旨
ESJ64 Abstract


一般講演(ポスター発表) P1-E-157  (Poster presentation)

大学の研究室による千代田区における生物多様性普及活動

*三島らすな, 谷尾崇, 宮田真生, 高田陽, 藤川大輔, 白石拓也, 倉本宣(明大・農)

 生物多様性という概念は、まだ日本で広く知られているとは言えない。地域において生物多様性を高めるためには、地域の生物多様性を大切にする雰囲気づくりが必要である。そのため明治大学農学部応用植物生態学研究室では、さまざまな人々が生きものに関する科学に関わり、生物多様性に興味を持つことを目標に、多くの生物多様性普及活動を行ってきた。その内の1つとして、2014年度から3年間、千代田区においても活動を行ってきた。
 2014年度と2015年度は、それぞれセミと鳴く虫の調査、鳥によって運ばれる種子とその実生に関する調査を行い、千代田区のエコロジカルネットワークの研究を行った。2016年度は主に千代田区民を対象に、普及に重点をおいた複数の活動を行った。具体的には、都市でよく見られる鳥であるカラスの歩行の調査を行うイベント、種子散布様式に関する模型を用いた体験的な展示、樹木の葉を材料として工作・観察・分類を行うイベントなどを企画・実施してきた。
 これらの活動を行ってきた結果、取り組みが千代田区に認められ、2017年1月26日に、「ちよだ生物多様性大賞」を受賞した。これまでの活動から生物多様性にかかわるイベントの運営方法について多くの知見を得たので、企画者側からの分析として、報告する。


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