| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第65回全国大会 (2018年3月、札幌) 講演要旨 ESJ65 Abstract |
一般講演(ポスター発表) P3-255 (Poster presentation)
人為的な攪乱は,森林の生物多様性や生態系機能に影響を与える一因である.そのため,人為攪乱の有無による森林の種組成や機能形質の違いを明らかにすることは,森林の適切な管理や持続的な自然資源の利用を考える上で重要である.
アフリカ東南部のマラウィ共和国には,マメ科樹木の優占する疎開林(ミオンボ林)が広がる.この地域は東アフリカ山岳地帯の南部に位置し,生物多様性ホットスポットのひとつにも数えられる.一方で,地域住民は自然資源に大きく依存した生活をしており,農地開発や建材,薪炭材利用を目的とした樹木伐採による森林破壊が深刻な地域でもある.
本研究では,ミオンボ林において人為攪乱が森林の構造(種組成,機能形質)に与える影響を明らかにすることを目的とし,以下の調査を行った.マラウィ北部の農村において,定期的に樹木の伐採が行われている森林とほとんど人為的な攪乱がない森林を対象として毎木調査を行った.さらに,樹木の葉や種子などの形質についても調査した.これらの調査結果から,人為攪乱が森林の生態系機能に与える影響について検討する.