| 要旨トップ | ESJ66 自由集会 一覧 | 日本生態学会第66回全国大会 (2019年3月、神戸) 講演要旨
ESJ66 Abstract


自由集会 W09  3月15日 18:45-20:15 Room F

個体群生態学の基礎理論と行列データベースはどこまで発展したのか?
Perspectives on demographic theories in population ecology and on matrix databases

高田壮則(北海道大学・地球環境)
Takenori Takada(Hokkaido University)

企画者:高田 壮則(北大・地球環境)

 推移行列モデルはこの五十年の間、個体群生態学において最も用いられてきたモデルの一つである。今やそのモデルは個体群生態学の基礎理論の中核をなし、そのモデルを使用するためのソフトウエアが開発され、個体群存続可能性分析(Population Viability Analysis; PVA)においても多用されている。その理由は、推移行列モデルで用いられる行列がわかると、たった一つの行列から様々な個体群統計量が算出され、各生物種集団の生活史の特徴が浮き彫りになるからである。そのため、推移行列のデータベースの蓄積量は現在動植物1100種にまで膨れ上がり、植物ではCOMPADRE PLANT MATRIX DATABASE, 動物ではCOMADRE ANIMAL MATRIX DATABASEがウエブ上に開放されている。これらのデータベースはプログラミング言語Rを用いて使用されるように準備されている。
 そこで、この自由集会では、50年の基礎理論発展の歴史を解説し、行列から求められる多様な個体群統計量の紹介をすると共に、MATRIX DATABASEの内容やデータの扱い方・読み方について概要の解説を行う。

「個体群生態学の基礎理論の歴史-行列モデルと個体群統計量-」
                高田 壮則(北大・地球環境)

「COMPADRE・COMADRE MATRIX DATABASEの 概要解説」
                川合 由加(北大・地球環境)

[W09-1]
個体群生態学の基礎理論の歴史-行列モデルと個体群統計量- 高田壮則(北大・地球環境)
History of demographic theories in population ecology Takenori Takada(Hokkaido University)


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