| 要旨トップ | ESJ66 自由集会 一覧 | | 日本生態学会第66回全国大会 (2019年3月、神戸) 講演要旨 ESJ66 Abstract |
自由集会 W28 3月17日 17:45-19:15 Room D
生態学には対象の分類群や時空間スケールに応じたいくつもの分野が存在し,分野間の交流は十分であるとはいいがたい.生物多様性の創出と維持に対する本質的な理解のためには,従来の分野にとらわれない視点が不可欠である.本自由集会は,進化生態学をベースとした研究者らによる分野越境のこころみを紹介し,会場での議論を通じて今後の生態学研究の展望を得ることを目的とする.進化生態学においては昨今,進化的プロセス(遺伝子頻度変化)と生態的プロセス(個体群・群集動態)との時間スケールの一致がもたらす,両者の相互作用の重要性が注目されている.特に,性選択や血縁選択といった理論で扱われてきた種内関係の適応進化は,その種の個体群動態を通じて種間関係にまでも波及しうることが明らかになってきた.種内関係から種間関係へという対象の拡大は,必然的に分類群に基づく分野を越境することにもつながるであろう.本集会ではまず,植物の進化生態学の立場から,群集生態学への分野越境を展望する(山尾).続いて,越境の志を同じくする生態学研究者らによるパネルディスカッションの形で,進化生態学が群集生態学の理解にどのように貢献できるか,また群集生態学から進化生態学は何を学ばなければならないかを議論する.
山尾 僚(弘前大・農学生命科学)
種内・種間相互作用から群集ダイナミクスを考える
パネルディスカッション:
パネラー(変更の可能性あり)
近藤 倫生(東北大・院・生命科学)
川津 一隆(東北大・院・生命科学)
小林 和也(京大・フィールド科学教育研究セ)
入谷 亮介(Univ. of California, Berkeley)
ファシリテーター
山尾 僚(弘前大・農学生命科学)
土畑 重人(京大・院・農学)
[W28-1]
種内・種間相互作用から群集ダイナミクスを考える
From within- and between-species interactions to community dynamics