| 要旨トップ | 本企画の概要 | 日本生態学会第67回全国大会 (2020年3月、名古屋) 講演要旨
ESJ67 Abstract


シンポジウム S16-4  (Presentation in Symposium)

スラウェシ島の古代湖群におけるメダカ科魚類の種分化
Speciation of medaka fishes in ancient lakes of Sulawesi

*山平寿智(琉球大・熱生研)
*Kazunori YAMAHIRA(TBRC, Univ. Ryukyus)

メダカ科魚類は,東アジア,東南アジア,および南アジアから2属37種が知られており,その多くが熱帯に分布している.特に,赤道直下のスラウェシ島には,その半数以上の20種もの固有種が分布し,本科魚類の多様性のホットスポットとなっている.スラウェシ島は3つのプレートが衝突する地質学的に非常に複雑な場所に位置し,島の成立の歴史が本科魚類の多様化に大きく影響したことが示されている.特に,スラウェシ島中部にある多数の構造湖群には,湖ごとに単独ないしは複数の固有種が生息しており,その多様化には湖の分断や融合の歴史が色濃く反映していることがわかりつつある.講演では,ポソ湖とマリリ湖群という2つの古代湖(群)に注目し,それぞれの湖(群)におけるメダカ科魚類の種分化のプロセスとメカニズムを,ゲノムワイドSNPsを用いて明らかにした我々の研究例を紹介する.


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