| 要旨トップ | 本企画の概要 | 日本生態学会第67回全国大会 (2020年3月、名古屋) 講演要旨
ESJ67 Abstract


シンポジウム S18-3  (Presentation in Symposium)

愛知目標に続く生物多様性の新たな世界目標に向けた国際的議論の動向
The latest global discussion towards the new global framework on biodiversity that follows Aichi Targets

*大澤隆文(外務省)
*Takafumi OSAWA(MOFA)

2010年,生物多様性条約の第10回締約国会議(CBD-COP10)において,2020年までの世界の生物多様性の保全等に係る目標として,愛知目標が採択された。それから10年経過し,その間の各国のこれまでの取組状況も踏まえて,今年10月に開催される第15回締約国会議(CBD-COP15)では,次の世界目標(通称:ポスト2020生物多様性枠組)が議論・決定される見込みになっている。この議論の土台として,例えば,世界の土地・海洋の30%を保全,パリ協定の目標(気候変動対策)を達成するための取組の少なくとも30%を自然による貢献(生態系を基盤とした取組)で確保,また,遺伝資源の利用から得られる利益の公正かつ衡平な配分を一定量増やす等の,定量的目標案も多く示されている。他方,こうした目標及び指標については,生態学の見地から適当か否かも踏まえて検討を進めていく必要がある。この国際議論の動向を紹介し,生態学が貢献できる余地について模索したい。


日本生態学会