| 要旨トップ | ESJ67 シンポジウム 一覧 | | 日本生態学会第67回全国大会 (2020年3月、名古屋) 講演要旨 ESJ67 Abstract |
シンポジウム S18 3月6日 9:30-12:30 Room D
2010年の生物多様性条約第10回締約国会議(CBD COP10)開催を契機に、生態学会においても、生物多様性の保全と持続可能な利用に向けた研究や取組が大きな注目を集めるようになった。これに伴い学会大会も、異分野の研究者や、民間企業や行政に身を置く実務者らが積極的に参加するようになり、社会・経済における生物多様性の内在化に向けて様々な議論が展開されるようになった。企画者らは、生態学と政策、研究と実務をつなぐ機会を設けるべく、実社会における生物多様性に関する政策や事業をテーマに、約10年に渡りシンポジウムの開催、さらには学会誌上での議論および情報発信を行ってきた。これまで議論されてきたテーマの中には、グリーンインフラ・生態系を活用した防災・減災(Eco-DRR)、地域循環共生圏など、幅広い分野で注目が集まりつつあるものもあり、生態学と社会、さらには政策をつなげる機会の構築といった点では、企画者らの取組も一定の貢献がなされたと考えている。一方で、日本が抱える多様な社会課題の解決に今後一層生態学が貢献していくためには、これまで取り組んできた概念や方向性の提示、機会の提供に留まらず、生態学ならではの知見を活かした具体的な技術や方策も示していく必要がある。2020年は、COP10で採択された愛知目標年として生物多様性分野においても重要な局面を迎え、新たな生物多様性の政策や事業に関するさまざまな議論も始まっている。そこで、本シンポジウムでは、これまでの10年に及ぶ生態学と政策、研究と実務の議論や成果を整理したうえで、今後の生物多様性の内在化を一層進めるための取組の具体化に向けて、これまでのシンポジウムの登壇者、参加者を迎えて議論を深めたい。【コメント】門脇浩明(京都大学)、大嶽若緒(環境省)、後藤なな(日本自然保護協会)、阿部達生(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)
[S18-1]
趣旨説明、及びこれまでの取り組み(政策)
Introduction, and the past activities (Policy)
[S18-2]
この10年を振り返って:実務と研究のギャップ、オープンデータとデータ共有
Report buck on our activities in this decade
[S18-3]
愛知目標に続く生物多様性の新たな世界目標に向けた国際的議論の動向
The latest global discussion towards the new global framework on biodiversity that follows Aichi Targets
[S18-4]
科学はどのように生物多様性保全に貢献できるのか?
How can science make a real difference in conservation?
[S18-5]
農業生物多様性向上に向けた仕掛けと生態学の役割
Policy Intervention and Roles of Ecology toward Agri-biodiversity Conservation
[S18-6]
環境政策における「価値」と「科学」:順応的ガバナンス論を手掛かりに
Values and Science in environmental policy: Focus on the concept of Adaptive governance
[S18-7]
実務者の立場から生態学分野の施策・事業を考える
Ecological policy and business from the standpoint of Practitioner