| 要旨トップ | 本企画の概要 | 日本生態学会第67回全国大会 (2020年3月、名古屋) 講演要旨
ESJ67 Abstract


自由集会 W26-3  (Workshop)

空間構造の詳細がメタ群集多様性パターンに与える影響
The effects of complex spatial structure on metacommunity biodiversity patterns

*鈴木裕香(OIST)
*Yuka SUZUKI(OIST)

群集生態学において、空間のスケールとその構造が多様性パターンに与える影響の重要性は近年広く認識されてきた。それに伴い、より大きな空間スケールを取り扱うために様々な群集モデルが提案されてきた。多様なモデルはシステムの多様性を反映するとともに、メタ群集ダイナミクスの複雑性も反映している。すなわち、多くのモデルは特定の自然条件下での動態を記述したものであるが、実際には複数のモデルが働いているような状態が多く、それらがどのように関連しているかという知見を深めることが重要になってきている。このような群集モデルの複雑性に加えて、空間構造の複雑性も大きな空間スケールを考える上で無視できなくなってくる。したがって、複雑な空間構造と関連づけつつ、異なるメタ群集モデルの関係性を調べることが重要である。本講演では、まず注目する空間スケールの変化にともなる理論モデルの発展とメタ群集の理論の一部を紹介する。さらに空間構造に焦点をおいたモデルへと展開し、空間構造の影響の理解がどのように(メタ)群集生態学の発展に貢献するかを議論する。


日本生態学会