| 要旨トップ | ESJ67 自由集会 一覧 | | 日本生態学会第67回全国大会 (2020年3月、名古屋) 講演要旨 ESJ67 Abstract |
自由集会 W26 3月8日 9:00-10:30 Room H
自然界では、多くの種がお互いに影響し合いながら群集と呼ばれるまとまりを形成している。群集構造の決定メカニズム、あるいはその構造がもたらす帰結を明らかにすることは古くから生態学における中心的なテーマであり、群集集合、メタ群集、多様性–機能関係といった諸理論が発展してきた。しかし既存の理論は、多様な種間相互作用、空間構造や個体の移動分散といった複雑さを持つ自然界のパターンを説明するには十分でない。近年、それぞれの理論が成熟してくるに従って、こうした自然界の複雑さを取り組んでいく必要性・可能性が指摘され始めてきた。
本集会では、群集生態学に取り組む若手研究者がそれぞれ、群集生態学におけるメインストリームとも言える理論(群集集合:篠原、西澤、メタ群集:鈴木、多様性–機能関係:橘)の紹介・レビューを行ったのち、それらの限界を指摘し、理論の拡張へ向けた自身の研究を紹介する。また、横浜国立大学の森章准教授をコメンテーターとしてお呼びし、群集生態学のさらなる発展の方向性について議論する。
[W26-1]
消費者群集の集合パターン:局所プロセスの重要性の時間的変化
Assembly pattern of consumer communities
[W26-2]
群集集合過程における分散能力の中立性
The neutrality of the dispersal ability in the community assembly process
[W26-3]
空間構造の詳細がメタ群集多様性パターンに与える影響
The effects of complex spatial structure on metacommunity biodiversity patterns
[W26-4]
上位分類群を含む生物多様性と生態系機能の関係:生物間相互作用の変化に着目して
The relationship between biodiversity, biological interaction network and ecosystem functioning