| 要旨トップ | 本企画の概要 | | 日本生態学会第68回全国大会 (2021年3月、岡山) 講演要旨 ESJ68 Abstract |
シンポジウム S12-3 (Presentation in Symposium)
2010年、生物多様性条約の第10回締約国会議(CBD-COP10)において、2020年までの世界の生物多様性の保全等に係る目標として、愛知目標が採択された。それから10年経過し、その間の各国のこれまでの取組状況も踏まえて、今年開催される第15回締約国会議(CBD-COP15)では、次の世界目標(通称:ポスト2020生物多様性枠組)が議論・決定される見込みになっている。この議論の土台として、例えば、世界の土地・海洋の30%を保全、遺伝的多様性の維持、遺伝資源の利用から得られる利益の公正かつ衡平な配分を一定量増やす等、様々な目標案が示されている。他方、こうした目標及び指標については、生態学や遺伝学等の見地から適当か否かも踏まえて検討を進めていく必要がある。愛知目標の進捗を中心としたこれまでの10年間を振り返った上で、今後に向けた国際議論の動向を紹介し、生態学及び遺伝学が貢献できる余地について模索したい。