| 要旨トップ | ESJ68 自由集会 一覧 | 日本生態学会第68回全国大会 (2021年3月、岡山) 講演要旨
ESJ68 Abstract


自由集会 W01  3月17日 17:30-19:00 Room C

日本から発信する島嶼生物学2-花と種子の島嶼生物学ー
Island Biology of flowers and seeds

渡邊謙太(沖縄工業高等専門学校), 阿部晴恵(新潟大学), 水澤玲子(福島大学)
KENTA WATANABE(NIT, Okinawa KOSEN), Harue ABE(Niigata Univ.), Reiko MIZUSAWA(Fukushima Univ.)

島は進化の実験場ともいわれ、生態学的・進化生物学的に非常に興味深い対象である。近年、島嶼の生物に関する全球規模の情報の共有が進み、世界の様々な島嶼域を対象とした比較研究が盛んになっている。日本においても、これまで伊豆諸島や小笠原諸島、琉球列島を中心に多くの優れた島嶼生物学的研究が行われてきた。また、日本が島国である以上、離島に限らず日本列島で行われている生態・進化生物学的研究は、すべて島嶼生物学的研究として捉えることも可能である。しかし、現在の世界の島嶼生物学の中で、必ずしも日本発の研究が相応に認知されているは言えない。優れた研究にも関わらず、世界の島嶼生物学分野の研究コミュニティにおいて十分にアピールできていないことも一つの要因と思われる。
本自由集会のシリーズでは、以上のような視点から、日本の島々で行われている生態学・系統地理学・進化生物学的研究が、世界の島嶼生物学の中で果たしうる役割を再考・展望することを目的とする。
今回は「日本から発信する島嶼生物学」シリーズの第二弾として、島における植物と動物の送粉・種子散布共生に関する最新の研究を紹介する。具体的には、小笠原諸島と沖縄における送粉系ネットワーク、日本の種子散布をめぐる相互作用ネットワーク、種子食性鳥類による日本島嶼域の種子散布に関する研究を紹介し、最後に日本の島嶼における送粉・種子散布共生系研究の未来について展望する。

[W01-1]
小笠原と沖縄の送粉系 -ネットワーク,ニッチ,外来種- *安部哲人(森林総合研究所)
Pollination systems in Ogasawara and Okinawa -network, niche and alien species- *Tetsuto ABE(FFPRI)

[W01-2]
移動性の高い種子食者による島間種子散布 *安藤温子(国立環境研究所)
Highly mobile seed predators contribute to interisland seed dispersal *Haruko ANDO(NIES)


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