| 要旨トップ | 本企画の概要 | 日本生態学会第69回全国大会 (2022年3月、福岡) 講演要旨
ESJ69 Abstract


シンポジウム S15-4  (Presentation in Symposium)

植物季節応答におけるエピジェネティック制御
Epigenetic control of plant responses to seasonal environments

*西尾治幾(滋賀大学)
*Haruki NISHIO(Shiga Univ.)

植物が環境の長期傾向を捉え、生育段階を調節する背景には、頑健な遺伝子制御の仕組みが存在する。DNAを収納するヒストンタンパク質の化学修飾(ヒストン修飾)などのエピジェネティック修飾は、植物が過去の環境を記憶する仕組みとして働く。我々は、シロイヌナズナ属の多年草であるハクサンハタザオの自然集団を対象として、遺伝子発現の季節動態を規定するエピジェネティック機構の解明を目指した。ChIP-seq法を用いることで、多数のヒストン修飾やヒストンバリアントの、隔週で2年間の季節動態が明らかになった。現在、統計モデリング・機械学習などの手法を用いて、RNA発現の季節変化パターンを決めるロジックを推定している。


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