| 要旨トップ | ESJ69 自由集会 一覧 | | 日本生態学会第69回全国大会 (2022年3月、福岡) 講演要旨 ESJ69 Abstract |
自由集会 W04 3月17日 16:30-18:00 Room D, 現地開催/ライブ配信あり/見逃し配信対応
固着性の植物は、時空間的に変動する環境にさらされている。例えば、降雨や霧の発生頻度が高い場所は日本列島をはじめ地球上に数多く存在しており、広い地域で年間100日以上も植物表面が濡れていることが近年報告されている。一方で、光合成や物質分配、成長といった植物のふるまいは、晴天時の「理想的な」条件で調べられた知見に偏っている。したがって、変動環境における植物のふるまいを理解し、予測に活用するためには、晴天時だけでなく、曇りや雨の日に植物が何をしているのかの理解が必要だと考えられる。ただし、雨の日の光合成や物質分配の定量化は技術的な問題からこれまで困難とされてきた。
本集会では、先進的な技術を用い、複雑な構造を持つ樹木や森林の降雨に対する応答を、異なる時空間的スケールで研究されている3名にご講演頂く。雨が降る森では樹木はどのように濡れ、そしてその水は個々の樹木にどのように利用され、森林の機能にどのような影響を与えうるのかについて理解を深め、雨の日の樹木のふるまいについて展望する。
趣旨説明:企画者
講演1:南光一樹「雨が降ると樹木はどうやって濡れていくのか?」
講演2:香川聡「植物バイオマスを構成する水素・酸素の起源としての葉面水分吸収」
講演3:Linjie Jiao, 小杉緑子, 仙福雄一, Ting-wei Chang「ヒノキ林における降雨遮断および降雨による濡れ中・乾き直後のガス交換」
ディスカッション:参加者全員
[W04-1]
雨が降ると樹木はどうやって濡れていくのか?
How do trees get wet when it rains?
[W04-2]
植物バイオマスを構成する水素・酸素の起源としての葉面水分吸収
Foliar water uptake as a source of hydrogen and oxygen in plant biomass - insights gained from dual-isotope pulse labelling-