| 要旨トップ | 本企画の概要 | 日本生態学会第69回全国大会 (2022年3月、福岡) 講演要旨
ESJ69 Abstract


自由集会 W10-1  (Workshop)

地上部と地下部の相互作用における動物の役割を俯瞰する
Ecological roles of animas on aboveground and belowground linkages

*富田幹次(北海道大学)
*Kanji TOMITA(Hokkaido Univ.)

地上部と地下部の生物間での相互作用は、養分循環や一次生産などの陸上生態系の機能を制御する重要なドライバーである。地上地下相互作用は、地上部と地下部にまたがって存在する植物によるリター供給と根からの土壌養分の吸い上げによって駆動されることが古くから認識されてきた。その一方で動物は、移動や採食を通して植物よりも複雑で異なる経路で地上と地下のつながりを生んでいると考えられるにもかかわらず、彼らが果たす役割は植物と比べて見過ごされてきた。実際に、土壌生態系から地上系への影響をまとめた有名なレビュー論文(Wardle et al. 2004 Science)では、植物を介した経路しか考慮されておらず、動物の役割については未だ整理されていない。本自由集会では、地上部と地下部をまたいだ生物間相互作用における動物を介した経路の役割の理解を深めることを目的とした。各演者による研究紹介や総合討論を通して、この分野の将来展望について議論していく。


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