| | 要旨トップ | 本企画の概要 | | 日本生態学会第73回全国大会 (2026年3月、京都) 講演要旨 ESJ73 Abstract |
自由集会 W32-1 (Workshop)
種多様性が生態系機能を向上させるのと同じように、個体間の表現型の変異が集団の生産性や安定性にプラスの効果をもたらすことが明らかになりつつある。しかし、多様性効果が創発されるかどうかは生物の特性や生息する環境に依存するはずであり、その条件を明らかにすることが重要である。そこで私の研究では、個体変異が現れる性に着目して、多様性効果の条件依存性について調べている。メスの翅が失われたフユシャクガの仲間では、オスの翅の色彩の多様性と分布の広さに相関はなかった。おそらく、分散して産卵するのはメスであるため、オスの生存や繁殖に利益があっても集団レベルの動態には還元されないためだと考えられる。この「オスの多様性は役立たず」仮説は、オスに代替繁殖戦術/戦略が進化した種類などで実験的に検証できると思われる。