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一般講演 P2-108
[目的]アカマツ林伐採跡地において、地表処理によって構成樹種の更新様式がどのように違うかを明らかにする。
[調査地と調査方法]鳥取大学農学部FSC教育研究林「伯耆の森」のアカマツ林伐採跡地(1997年に伐採)において、2002年に3種類の地表処理区(放置区、刈払区、地掻区)を設定し、それぞれの地表処理区にプロットを4つずつ設置した。それぞれのプロットにおいて、DBH 1 cm 以上の個体を上層木として樹種同定を行い、DBHと樹幹長を測定し、萌芽と枝分かれを判別した。またオプトリーフ・システムを用いて各プロット内の高さ50 cmのところで4日間日射量を測定した。
[結果と考察]どの処理区でも高木性樹種が優占していた。放置区ではアカマツと広葉樹類が混交し、刈払区ではヤマザクラ、地掻区ではコナラが比較的高い優占度を示した。また、どの処理区でも更新が良好であり、刈払区では萌芽能力の高い樹種が多かった。林内の光条件の違いによって、稚樹の本数と種類が異なっていた。一番明るい地掻区ではアカマツの稚樹が生存していた。
[結論]放置区ではアカマツと広葉樹、刈払区ではヤマザクラやリョウブなど萌芽能力の高い樹種,地掻区ではアカマツが優占していくと考えられる。