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一般講演 P2-239

Host tasting in Dinarmus basalis?

*中村智(筑波大・生命共存),徳永幸彦(筑波大・生命共存)

寄生蜂は雄半数性という遺伝的性決定システムをもつため、雌が産卵する際に子供の性を決定することができる。また、寄生蜂が寄主のサイズに応じて子供の性を産み分けていることがこれまでに多数報告されている (Charnov et al. 1981; Shimada and Fujii 1985; King 1987; Fujii and Wai 1990; Godfray 1994; Terrasse et al. 1996; Heinz 1998; Ueno 1998; Choi et al. 2001) 。

寄生蜂、Dinarmus basalisは、幼虫、または、蛹のマメゾウムシに寄生することができる。この寄生蜂は雌の割合を幼虫の寄主のサイズにともなって増加させていることがわかっている。一方で、この寄生蜂の雌の割合は、蛹の寄主のサイズに対しては一定であることもわかっている。これらのことから次のような2つの可能性が考えられる。(1)D. basalisは蛹の寄主のサイズを推定できない。(2)蛹の寄主はサイズによらずD. basalisにとって一定の質をもっているため、この寄生蜂は蛹の寄主のサイズの違いを知る必要がない。本研究では、これら2つの可能性を検証するため、寄生蜂のサイズを適応度の指標とし、幼虫と蛹の寄主のサイズと寄生蜂のサイズとの関係を調べた。

日本生態学会