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一般講演 P3-125

西表島仲良川流域のマングローブ林の動態とリターフォール

*榎木勉(九州大・農), 安田恵子(総合地球環境学研究所)

西表島仲良川流域に分布するマングローブ林において毎木調査とリターフォール量の測定を行った。2005年にオヒルギが優占する上流部とオヒルギとヤエヤマヒルギおよびメヒルギが混交する下流部にそれぞれ4つの調査プロットを設置した。調査プロットはそれぞれ川岸から内陸に向かって幅10m長さ30mとした。プロット内に出現した樹高2m以上の樹木を対象に樹種の同定、胸高直径と樹高の測定を行った。各プロットには開口面積0.25m2の円形リタートラップを川岸から内陸に向かって10mおきに3個設置した。リターフォールは月に1度回収し、オヒルギ、ヤエマヒルギ、メヒルギ各種の葉、花、枝皮、胎生種子、その他に仕分けした後秤量した。毎木調査は2005年と2006年に行い、林分動態を検討した。

下流の混交林では川岸から内陸に向かって優占種がメヒルギ、ヤエヤマヒルギ、オヒルギが変化するという帯状構造が見られた。幹数は下流で多く、上流で少なかった。また、上流では幹数は川岸で多く内陸で少なかった。胸高断面積合計は上流と下流で顕著な違いは見られなかったが、最大樹高は上流で高かった。1年間での枯死木、新規加入木の数は下流の方が多かった。リターフォール量の上流と下流、川岸と内陸での違いは顕著ではなかったが、下流部では内陸に行くほどリターフォール量が減少する傾向が見られた。各種の落葉量は、その種の胸高断面積合計が大きいプロットほど多くなる傾向が見られたが、オヒルギはヤエヤマヒルギよりも、同じ胸高断面積合計でも、落葉量が多かった。

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