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公募シンポジウム S14
われわれをとりまく景観は,人間社会の変化と共に移りかわってきた。近年,里山の保全など,失われつつある植生景観を保全するための様々な取り組みがおこなわれているが,このような植生景観の保全をおこなう際には,現在の植生についての検討だけでなく,その植生景観がいつどのように変化してきたかという歴史的な側面が明らかにされる必要がある。このシンポジウムでは,1200年間にわたって都市が維持されてきた京都盆地をモデルケースとしてとりあげる。まず,様々な手法によって復元された京都盆地の植生景観とその変化について報告し,植生景観の復元の方法論について,他地域への応用可能性を含め,時間・空間スケールを考慮しつつ議論する。その上で,これらを時間軸に沿って俯瞰し,景観保全を考える上での基本的な知見を生態学がいかに与えうるのか,提示したい。