| 要旨トップ | ESJ56 シンポジウム 一覧 | | 日本生態学会第56回全国大会 (2009年3月,盛岡) 講演要旨 |
シンポジウム S19 -- 3月19日14:15-17:15 G会場
地球温暖化問題への関心はかつてないほど高まっており、生態学には持続可能な社会の実現に向けた研究と提言が期待されている。これまでIGBPなどの枠組みで、植物の高CO2濃度暴露実験、長期モニタリングによる温暖化影響の早期検出、気候-生態系フィードバックのモデル解析などの研究が、温暖化問題に対応した研究として進められてきた。しかし、複雑多様な生態系の長期応答に関する理解は依然として不十分であり、将来予測には大きな不確実性が残されているのが現状である。また、今日では生態学は生理生態学から地球生態学まで対象・スケールや研究手法が分化してきており、温暖化影響をとってみても総合的な理解は逆に困難さを増している。本シンポジウムの目的は、生態学に各分野における温暖化問題に対応した研究の現状について紹介すること、および各研究者の立場から見て不十分な点や将来的な重要性が感じられる問題について意見交換をすることである。実験観測とモデル研究の間のギャップは、度々議論される点であるが、ここでは広い観点での提言を期待している。総合討論では、温暖化問題に向き合うための、各生態学分野の視点の違いを踏まえた集約点について考えてみたい。
総合討論 コメンテータ:河田雅圭(東北大院)
[S19-1] 観測からプロセス研究そして全球モデルまで:その近年の動向
[S19-2] 地球温暖化研究における生態系モデルの役割と課題
[S19-3] 地球環境変化予測のための植物機能のモデル化に向けて
[S19-4] タワーフラックスネットワークから見える陸域生態系の炭素収支
[S19-5] 大気-森林生態系モデルによる森林植生動態とエネルギー・物質収支の将来予測研究
[S19-6] 『地球温暖化問題』における土壌生態系研究の役割