| 要旨トップ | ESJ57 企画集会 一覧 | | 日本生態学会第57回全国大会 (2010年3月,東京) 講演要旨 |
企画集会 T25 -- 3月18日17:30-19:30 E会場
気候環境は植生の分布や機能を大きく規定するが、植生もまた炭素・水・放射収支の変動を通じて気候環境に影響を与える。そのため、近年の気候変動予測においては、そのような気候-植生間の相互作用をシミュレーションモデルに取り込む事が一般的となりつつある。実際に、2007年に発表されたIPCC第4次レポートにおける各国の気候シミュレーターには、そのような相互作用を取り扱う植生モデルが組み込まれ、そして2011年に公開予定のIPCC第5次レポートでは、さらに動的植生(気候に伴った植生分布の変動)と土地利用変化を組み込む事が半ば義務化された。
このように、気候変動予測研究において生態学者が果たすべき役割は増えつつあるが、実際にはどの研究チームも極めて限定されたマンパワーと情報の下での対応を強いられており、ともすれば、やっつけ計算的な扱いをしてしまっているプロセスも多いのが現状である。本集会の目的は、このような現状を率直に報告し、その問題点を抽出し、その解決に向けた提言を取りまとめる事である。
コメンテーター:原登志彦(北大・低温研)
[T25-1] 気候モデルで用いられる植生モデルの概要、トレンド、問題点
[T25-2] 地球システム統合モデルにおける植生モデル、短期予測
[T25-3] 地球システム統合モデルにおける植生モデル、長期予測
[T25-4] 陸域生態系モデルの今後の発展の方向性と応用の可能性
[T25-5] 予測モデルで利用される、土地利用シナリオ、土地利用変化排出推定プロトコルについて
[T25-6] 作物モデルによる気候変動下の農業影響評価と問題点