| 要旨トップ | ESJ59 企画集会 一覧 | 日本生態学会第59回全国大会 (2012年3月,大津) 講演要旨
ESJ59/EAFES5 Abstract


企画集会 T19 -- 3月20日 15:00-17:00 K会場

迅速な適応性(第4回): 生活史における多様な対応

企画者: 嶋田正和 (東大・総合文化・広域), 三浦徹 (北大・地球環境), 松尾隆嗣 (東大・農学生命・応用昆虫), 後藤弘爾 (岡山県生科研)

「迅速な適応性」第4回企画集会では、生物の生活史における多様な対応を取り上げる。近年,環境変化に柔軟に対応する表現型可塑性には,真核生物に特有の遺伝子発現のON/OFF調節機構であるクロマチン・リモデリングや条件的ヘテロクロマチン化によるエピジェネティクスが関与する事例も報告されている。今回は、ショウジョウバエの食性の変化に関わる感覚受容体の遺伝子と神経行動学、シロイヌナズナを中心とする休眠・春化・花成等のエピジェネティクスの制御系、アブラムシにおける移動分散の翅多型を含む生活史の多様化や個体群間での遺伝子発現の相違から遺伝的順応(遺伝的同化)に至る過程、などを講演してもらう。

生活史に関わる形質変異の原因遺伝子を特定し、それらの発現調節と変異を調べる研究は、生態学としても今後急速に重要になるだろう。その延長に、遺伝的順応(West-Eberhard 2003)や促進的変異生成理論(Kirshner & Gerhart 2005)が位置することになる。その方向性も総合討論で議論してみたい。

(※勉強会の性格の強い集会なので日本語で講演するが、スライドはできるだけ日本語と英語を併用する)

・嶋田 正和 (東大・総合文化・広域)

  「はじめに-生活史の多様化に見られる迅速な適応性」

・松尾 隆嗣 (東大・農学生命・応用昆虫)

  「ショウジョウバエ近縁種間における食性多様化の遺伝的メカニズム」

・後藤 弘爾 (岡山県生科研)

  「植物の花成におけるエピジェネティックな制御システム」

・三浦 徹 (北大・地球環境)

  「アブラムシにおける生活史多型の迅速な多様化」

・コメンテーター

・総合討論

[T19-1] はじめに-生活史の多様化に見られる迅速な適応性 嶋田 正和 (東大・総合文化・広域)

[T19-2] ショウジョウバエ近縁種間における食性多様化の遺伝的メカニズム 松尾 隆嗣 (東大・農学生命・応用昆虫)

[T19-3] 植物の花成におけるエピジェネティックな制御システム 後藤 弘爾 (岡山県生科研)

[T19-4] アブラムシにおける生活史多型の迅速な多様化 三浦 徹 (北大・地球環境)


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