| 要旨トップ | ESJ62 企画集会 一覧 | | 日本生態学会第62回全国大会 (2015年3月、鹿児島) 講演要旨 ESJ62 Abstract |
企画集会 T06 -- 3月20日 9:00-11:00 G会場
世界的に都市人口が急増する中,都市の生物多様性を適切に保全することが求められている。生物多様性の保全は,良好な都市生活の維持に必要な生態系サービスを提供するだけでなく,住民が自然に親しむことで,生物多様性保全への意識が高まり,持続可能な社会形成に役立つと期待されている。
都市生態系の最大の特徴は,人間が生態系の主要構成員として,いわゆるsocial-ecological systemを形作っていることである。したがって,都市における生物多様性保全を進めるためには,都市生態学に関する研究成果を蓄積・共有するとともに,人間の多様なニーズや価値観との調整を図り,実現可能なアイデアや政策として社会に反映する必要がある。
本セッションでは,都市生態学の研究動向や課題,都市化に伴う自然体験の消失がもたらす影響,市民の意識や地域生態知識,都市緑地の多機能性,都市政策の現状といった多様な視点から話題を提供し,都市における生物多様性保全の方向性について議論する。
コメンテーター(実務家の視点から):相川高信(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)
[T06-1] 趣旨説明:都市の生物多様性を軸にした生態学と社会経済,政策の融合にむけて
[T06-2] 都市生態学の研究動向:特に鳥類学の視点から
[T06-3] 都市化に伴う経験の消失:自然からの乖離は我々に何をもたらすのか?
[T06-4] 生物多様性に対する市民意識:保全行動を規定する心理的要因
[T06-5] 都市における地域生態知識の獲得と喪失
[T06-6] 都市緑地に多機能性を付与するデザインおよび時空間戦略
[T06-7] 都市の生物多様性保全政策の現状と今後の方向性