| 要旨トップ | ESJ62 企画集会 一覧 | | 日本生態学会第62回全国大会 (2015年3月、鹿児島) 講演要旨 ESJ62 Abstract |
企画集会 T15 -- 3月22日 9:30-11:30 E会場
農林業における線虫類の研究は,主に植物に有害な生物として研究されてきたが,害虫の天敵等有用な生物としての研究も行われている。寄主植物・動物や環境に対応して変幻自在にその生活環を変化させる,あるいは寄主生物が現れるまでまたは好適な環境になるまで耐え忍ぶ意固地な線虫の生き様は生態学的な視点からも興味が尽きないものである。昨年度の企画集会では、農耕地生態系における土壌線虫の群集構造,植物と線虫の相互関係,昆虫と線虫の相互関係に関する最新の研究成果など生態学的なアプローチによる最新の線虫研究の成果を紹介した。しかし,まだまだ,線虫について語り足りないので,第2弾を企画した。農林業分野においては防除または利用の対象として見られることが多い線虫を生態学という切り口で研究してみると,線虫と植物,昆虫の相互関係,さらに線虫を中心とした3者の密接な関係も明らかとなってきた。これらの知見から,線虫の生態学的な研究に関する今後の展望について議論したい。
コメンテーター 岩堀英晶(九州沖縄農研)
[T15-1] 実はイネと仲良しな線虫
[T15-2] シヘンチュウ類昆虫寄生性線虫の生活環は寄主の発生消長と同調しているのか?
[T15-3] 松くい虫,マツノザイセンチュウ研究から生態学を覗く