| 要旨トップ | ESJ63 企画集会 一覧 | | 日本生態学会第63回全国大会 (2016年3月、仙台) 講演要旨 ESJ63 Abstract |
企画集会 T09 -- 3月22日 9:30-11:30 RoomA
生態系への悪影響や社会的軋轢をもたらしている野生動物については、適切な個体群管理によってこれらの問題に対応する必要がなる。対策に当たっては、限られた人的資源や予算の枠内で最大限の効果をあげることが要求される。しかし、効果的な対策を選択するために必要である個体数や繁殖率、生態系や農作物に与える被害などの情報が十分そろっている事は稀である。効果的な対策を行うために必要な情報をどのように収集し、限られた情報に基づいてどう判断を下せばよいだろうか。
本集会では、房総半島、北海道、兵庫県をフィールドとして、限られたデータから管理施策の決定に資する研究や、情報収集・対策・効果検証を繰り返しながら科学的管理を進めようと努力を続けている研究を紹介する。科学的に管理戦略を策定することにより、危機的な野生生物による被害の軽減が期待できる。得られる情報をいかに活用して管理施策を選択するか、選択の後にどのような課題が残っているのかを議論したい。
コメンテーター: 飯島勇人(山梨県森林研)、宮下直(東大・農)
[T09-1] 状態空間モデルによるアライグマの個体数推定と空間明示的な作物被害許容密度の推定
[T09-2] 個体数密度と土地利用から農業被害を予測する:房総半島のニホンジカとイノシシにおけるケーススタディ
[T09-3] 空間明示モデルによる複数種の哺乳類を統合した管理戦略の構築
[T09-4] 北海道のエゾシカ個体数推定:ベイズ推定に伴う問題を回避する方法について
[T09-5] ツキノワグマの被害防止対策から得られるデータを生かした個体群の保全管理