| 要旨トップ | ESJ63 企画集会 一覧 | 日本生態学会第63回全国大会 (2016年3月、仙台) 講演要旨
ESJ63 Abstract


企画集会 T17 -- 3月24日 9:30-11:30 RoomA

植物と微生物の資源利用戦略から物質循環を考える:分子生物学と生態系生態学の接点

企画者: 佐竹 暁子(九大・理)

植物が落とした葉は、土壌微生物による分解を経て、多様な生物へ物質を供給するとともに、植物自身の養分源として再利用され繁殖や成長を制御する因子となる。このような、一次生産系(植生)と分解系(土壌)との相互作用によって生まれる物質循環は、植物と微生物における資源利用戦略の進化を稼働する場であるとともに、地球環境維持の基盤でもある。近年の分子遺伝学の発展によって、窒素やリンなどの栄養塩が植物の繁殖、成長戦略を制御する分子メカニズムが明らかとなってきたが、こうした知見を陸上生態系の物質循環と結びつけ、植物と微生物の資源利用戦略を明らかにする試みはこれまでなかった。そこで、本企画集会では、森林生態学と土壌微生物学、そして植物分子生物学の分野から、植物の開花とゲノム多様性、窒素循環を稼働する微生物、栄養シグナル伝達の分子機構など最先端の研究を紹介し、物質循環をキーワードに研究間の接点を見いだすことで生態学の新展開の糸口を探りたい。

[T17-1] 一斉開花研究のフロンティア:気象と栄養シグナルに対して植物は遺伝子レベルでどのように応答しているか?  *佐竹暁子(九大・理), 韓慶民(森林総研・北海道支所), 沼田真也(首都大学東京・観光), 市栄智明(高知大・農), 谷尚樹(JIRCAS)

[T17-2] 森林生態系における微生物群集と窒素循環過程の時空間的変動  磯部一夫(東大・農)

[T17-3] 一年草における栄養利用の分子レベルでの制御 ~根と地上部との情報伝達~  三輪京子(北大・地球環境)

[T17-4] 同一樹木個体内における体細胞間ゲノム変異の探索  陶山佳久(東北大・農)


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