| 要旨トップ | ESJ65 企画集会 一覧 | | 日本生態学会第65回全国大会 (2018年3月、札幌) 講演要旨 ESJ65 Abstract |
企画集会 T17 3月18日 9:00-11:00 E会場
近年、世界で最も生物多様性の高い熱帯域—アマゾン川・コンゴ川・メコン川流域—では、空前のダム建設ブームが起きている。今あるダムのほとんどは比較的小規模で上流の支流に位置しているが、450以上もの建設予定のダムの中には、本流に位置しているものもあり、淡水魚の生物多様性への影響も懸念されている。
これに加えて一部の研究者やエネルギー関係者、政策決定者は、気候変動対策としてCO2排出の少ないダムによる水力発電を“環境にやさしいクリーンな発電方法”と位置づけ、開発を推進している。
そこで本集会では、主に熱帯域に焦点を当て、グローバルな問題としてダムが生態系に与える影響について多くの方々に関心を持って頂くとともに、実際にそれを防ぐ、あるいはその影響を少なくする方法についても議論したいと考えている。またこれに関連して、科学研究の実際の政策への活かされ方についても併せて議論を行う。
コメンテーター(予定): 北島薫(京都大学 / スミソニアン熱帯研究所)
[T17-1] 21世紀のダム建設ブーム: 大規模発電は時代遅れ!?
[T17-2] メコン川のダム開発と生態系サービスのゆくえ
[T17-3] ダムによるシリカトラップと、それが流下先海域の珪藻生態系に影響を与える可能性
[T17-4] 気候変動対策と自然環境保全の間で起こる問題に係る科学的知見を実際の政策に還元するには?