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企画集会 T18

MAFES: 物質循環をマルチスケールで攻める

企画者: 大塚 俊之(茨城大理学部), 伊藤 昭彦(国環研)

生態系の物質循環研究には2つの方向性がある。一方は地点スケールで生じている現象を掘り下げてプロセス解明を目指すものであり、もう一方は地域スケールに展開して気候との相互作用を評価しようとするものである。そこには、炭素循環の変化が地球温暖化に相当の影響を与えることが明らかにされつつあるように、現在の生態学にはメカニズム理解の深化とともに広域的な視点が求められているという背景がある。それぞれのスケールにおいて現地観測だけでなく衛星データ解析、モデリング、メタ分析など新たな手法が次々と発生しており、この分野の研究進展には著しいものがある。そこで今回のMAFESでは、それぞれのアプローチで生態系の物質循環に挑んでいる気鋭の若手研究者に、最新の研究成果を発表していただく。それを踏まえ、異なるスケール、異なる手法で行われている研究をいかにして統合し、生態学的な理解の深化につなげるか、あるいは地球温暖化問題などの社会要請に応えられる知見にまとめるか、について参加者全員で議論を行いたい。特に、この分野の研究者を目指す学生からポスドクの参加を期待している。

[T18-1] 分光計測を利用したプロセス研究 - 個葉からサイトスケールの詳細化 中路 達郎(国環研)

[T18-2] 数値モデルとメタ分析 - 地域からグローバルスケールへの展開 加藤 知道(地球フロンティア)

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