| 要旨トップ | ESJ57 シンポジウム 一覧 | 日本生態学会第57回全国大会 (2010年3月,東京) 講演要旨


シンポジウム S02 -- 3月16日9:00-12:00 F会場

日本の生物多様性の総合評価 -生物多様性条約COP10に向けて-

企画者: 中静透(東北大学), 永津雅人(自然環境研究センター)

2010年10月に、生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が名古屋市で開催される。2010年は国際生物多様性年でもあり、また生物多様性条約が掲げる2010年目標(2010年までに生物多様性の損失速度を顕著に減少させるという目標)の達成状況を評価する年でもある。地球規模の生物多様性の状況については、2006年3月に世界の生物多様性の状況を指標等を用いてまとめた「地球規模生物多様性概況第2版(Global Biodiversity Outlook 2:GBO2)」が生物多様性条約事務局から発表されている。

我が国では、2007年11月に閣議決定された「第三次生物多様性国家戦略」において、2010年目標の達成に貢献するため、我が国の生物多様性の現況や動向に関する総合評価を実施し、政策上の課題を明らかにするとともに、国民にわかりやすく伝えることにより理解を促進していくこととされている。また、2008年5月制定の「生物多様性基本法」において、国は生物多様性の状況及びその恵沢を総合的に評価するため、適切な指標の開発その他の必要な措置を講ずることとされている。

これらを受け、昨年度から環境省により、専門家を主体とした「生物多様性総合評価」が開始された。この我が国の生物多様性総合評価の進捗状況についての中間報告は、前回大会シンポジウムにて行っている。今年度は最終報告(2010年5月に公表予定)に向けた検討を進めており、そのとりまとめ内容について紹介するとともに、「2010年目標」、「ポスト2010年目標」など、日本のCOP10に向けた動きや世界の状況、研究者の貢献とネットワーク構築などについての講演を交え、日本の生物多様性の総合評価について全体討論を行う。

[S02-1] 日本の生物多様性総合評価報告書案について 中静透(東北大学)

[S02-2] COP10、2010年目標、ポスト2010目標など生物多様性に関する日本と世界の状況 鳥居敏男(環境省自然環境計画課)

[S02-3] 生物多様性評価の意義と科学的基盤の重要性 香坂玲(名古屋市立大学)

[S02-4] 生物多様性観測ネットワークと総合評価の今後の課題 矢原徹一(九州大学)


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