| 要旨トップ | ESJ58 企画集会 一覧 | 日本生態学会第58回全国大会 (2011年3月,札幌) 講演要旨


企画集会 T21 -- 3月11日 14:15-16:15 G 会場

種間相互作用の島嶼生物地理

企画者: 杉浦真治(森林総研)

本企画集会では、生物間相互作用の視点から島嶼生物地理学に迫ることを目的とする。従来は、種間の相互作用をあまり考慮せず、特定グループの種数ー面積関係や、個々の種の系統地理などが研究されてきた。しかし、他種との相互作用なしに生息する種は存在しない。相互作用する複数種を同時に扱うことで、島嶼生物地理学の新たな展望が開けるだろう。

 最近になって、種間相互作用を考慮した種数—面積関係や、共生関係を結ぶ複数種の系統地理に関する研究が発表されつつある。本企画集会では、上記の視点から、島嶼生態系で種間相互作用を扱っている4人の研究者による以下の講演を予定している。そのフィールドは、南西諸島、伊豆諸島、小笠原諸島、ニューカレドニア、フレンチポリネシアにまでおよぶ。さらに、捕食・被食系、送粉共生系、防衛共生系といった多様な相互作用系が登場する。

[T21-1] 企画の趣旨説明 杉浦真治(森林総研)

[T21-2] 絶対送粉共生系はいかに海を渡ったか—コミカンソウ科−ハナホソガ属共生系の島嶼生物地理— 川北篤(京都大)

[T21-3] 伊豆諸島における捕食者−被食者系の構築機序と形質進化—分岐年代の較正に基づく系統地理学的考察— 栗山武夫(東邦大)

[T21-4] 島の生物地理学でカタツムリとカタツムリ食ヘビの共進化過程を読み解く 細将貴(東北大)

[T21-5] 種間相互作用と島面積の関係—小笠原諸島の花外蜜腺を介したアリと植物の共生系ネットワーク— 杉浦真治(森林総研)


日本生態学会