| 要旨トップ | ESJ61 企画集会 一覧 | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨
ESJ61 Abstract


企画集会 T23 -- 3月18日 9:30-11:30 F会場

生態学者が農林水産業に向かう時

企画者: 栗原健夫(西海区水研), 千葉晋(東京農大生物産業), 伊藤健二(農環研)

生態学者は生物間や生物-環境間の諸関係を研究する。農林水産業はこの諸関係に強く影響される。そのため、生態学者は研究を通して農林水産業にたやすく貢献できるように見える。

しかし、生態学者が農林水産業に役立とうとすると、さまざまな困難に直面する。問題解決に適した課題を設定できない;研究環境の足枷のため課題に取り組めない;せっかくの解決策を現場に届けられない、などなど。その結果、生態学者の意欲や成果を問題解決に結びつけられないことが少なくない。「どうせ役に立たない」と、問題への取り組みそのものに後ろ向きになることもあるだろう。

本集会では農林水産業の問題解決に生態学を生かす際の課題や、その解決のためのノウハウに焦点を当てる。漁業による生物の進化(千葉)、水路を介した外来種の拡散(伊藤)、外来雑草の侵入阻止(西田)という海水・陸水・陸上の研究例をもとに、共通の課題やノウハウを論じる(栗原)。様々な立場の生態学者の経験を共有することで、多くの生態学者の意欲と研究成果が少しでも問題解決に生かされるようになる、、、ことを目指す。

[T23-1] 漁獲を”選択”として考える ‐進化生態学の水産資源管理への応用‐  千葉晋(東京農大生物産業)

[T23-2] 特定外来生物カワヒバリガイの分布拡大を防ぐ試み:研究者のできること・できないこと  伊藤健二(農環研)

[T23-3] 侵入生態学の成果と外来雑草管理 -メカニズムの解明、問題解決、現世御利益  西田智子(農環研)

[T23-4] 生態学者と農林水産業  栗原健夫(西海区水研)


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