| 要旨トップ | ESJ68 シンポジウム 一覧 | 日本生態学会第68回全国大会 (2021年3月、岡山) 講演要旨
ESJ68 Abstract


シンポジウム S05  3月18日 14:00-17:00 Room A

大規模シミュレーションと生態系・生物多様性科学
Big data simulation integrating biodiversity and ecosystem dynamics

門脇浩明(京都大学白眉センター/農学研究科)
Kohmei KADOWAKI(Kyoto University, Hakubi Center/ Graduate School of Agriculture)

生物多様性と生態系プロセスの関係を紐解くことは、生態学における重要な課題である。これまでの研究から、ある地域における生物多様性と生態系プロセスはいずれも一つの指標で表現できるほど単純なものではないことが明らかになりつつある。したがって、それらの間の関係性を理解するためには、空間的な広がりと異質性を組み込み、地域を面的にとらえるアプローチが避けては通れない。本集会では、よりマクロなスケールでの生態系プロセスに焦点を当てる。近年、脚光を浴びているビッグデータを生すことで、より包括的な生態系と生物多様性の理解する大規模シミュレーションのアプローチについて概観する。陸面過程、水の流れ、植生のダイナミクス、社会経済要因、気候変動などの要素を統合したモデルの基礎から、最新の研究展開までを網羅する。昨年度のシンポジウムESJ67-S02(https://www.esj.ne.jp/meeting/abst/67/S02.html)をさらに発展させる形で、大規模シミュレーションによって解明できる生態学的な現象やテーマ、研究領域について議論を行う。コメンテータとして西田貴明氏(京都産業大学)と亀山哲氏(国立環境研究所)をお迎えし、シミュレーション研究に期待される社会的役割についてご意見をいただき、総合討論を行う。

[S05-1]
水資源モデルH08の開発と最新の展開について *花崎直太(国立環境研究所)
Development and applications of the H08 water resources model *Naota HANASAKI(NIES)

[S05-2]
陸域生態系とSEIB-DVGMの最新の展開: 広域スケールの植生の構造と機能 *佐藤永(海洋研究開発機構)
SEIB-DGVM: Simulating Vegetation Structures and Functions at Scales of Continent to Global *Hisashi SATO(JAMSTEC)

[S05-3]
コメント:生態系サービスの評価におけるシミュレーションモデルの役割 *亀山哲(国立環境研究所)
Comment: Roles and considerations of simulation models in the evaluation of ecosystem services *Satoshi KAMEYAMA(NIES)


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