| 要旨トップ | ESJ68 自由集会 一覧 | 日本生態学会第68回全国大会 (2021年3月、岡山) 講演要旨
ESJ68 Abstract


自由集会 W07  3月18日 17:30-19:00 Room F

生態学者の2020: 多様な立場でのコロナ禍体験談
Ecologists in a pandemic: the impact of COVID-19 on scientific careers

入谷亮介(理化学研究所・数理創造プログラム), 菅澤承子(University of St Andrews)
Ryosuke IRITANI(RIKEN iTHEMS), Shoko SUGASAWA(University of St Andrews)

新型コロナウイルスの世界的流行は、生活や社会のあり方を一変させてしまった。我々研究者の暮らしや、研究のあり方も例外ではない。大学はもちろん、施設等も一部閉鎖され、国内外の出張も、強く制限されることとなった結果、老若男女を問わず、変化の対応に伴うコストを負担しているはずだ。しかし、その「老若男女」が負担しているコストは、同質のものだろうか?経済的な制約も受けつつ限られた期間でスキルを磨き論文を出版し、学位取得を目指す学生。限られた任期のなかで結果を出しつつ、就職のための応募を続けるポスドク。そして、学生やポスドクとの共同研究や、リモート講義を通じて教育を行なう教員。フィールドワーク、実験、理論研究、それらの融合など、様々な研究アプローチがあって、それぞれの被る社会的影響は、あらゆる観点で異なるだろう。また、こうした変化に直面し、新たな研究手法や教育手段を暗中模索する中で、研究の楽しみ方、人との関わり方、柔軟な仕事の進め方など、以前よりも改善されたことも存在するのではないか。こうした、キャリアステージや男女ごとの課題・ノウハウの共有は、生態学会にとどまらず、幅広い研究者コミュニティにおける課題の解決・既存のシステムの向上に活用できると考えられる。

本集会では、様々な系・アプローチ・ステージ・立場の研究者を招き、それぞれの研究内容とそのアプローチや教育課程、新型コロナウイルスのインパクトについて紹介・共有して頂く。キャリアの若い研究者へのエンカレッジも含め、生態学会に関わる研究者たちがいかに、特有の課題と向き合ってきたか・いくべきかを明らかにすることで、より実りある研究コミュニティを維持するための基盤形成の一助をなすことを、本集会のゴールとする。

コメンテーター:三谷曜子 さん(北大・FSC)

[W07-1]
不確実性と向き合う: 英国コロナ禍からの考察 *Shoko SUGASAWA(Univ St Andrews)
More dreich than braw: 2020 pandemic in Scotland *Shoko SUGASAWA(Univ St Andrews)

[W07-2]
コロナ時代 日本に生態学專攻の外国人留学生 *Xin TONG(Hokkaido Univ)
Foreign students studying Ecology in Japan during COVID-19 *Xin TONG(Hokkaido Univ)

[W07-3]
コロナ禍での、博士フィールドワーカーの一年 *Luna YAMAMORI(Kyoto Univ.)
How to perform field survey under COVID-19 pandemic conditions? - A year of PhD student - *Luna YAMAMORI(Kyoto Univ.)

[W07-4]
コロナ禍での生態学教育・研究室運営・ワークライフバランス *Shunsuke UTSUMI(Hokkaido Univ)
Thoughts on Ecology lecture, lab management, and work-life balance under 2020 pandemic conditions *Shunsuke UTSUMI(Hokkaido Univ)


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