日本生態学会

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第10回(2012年)日本生態学会功労賞受賞者

小泉 博

 小泉博氏は,岐阜大学在籍中の2006年1月から2008年12月までの3年間にわたり幹事長として生態学会の運営に以下のように多大な貢献をさました。小泉氏は、生態学会が法人化を目指す上で、会計処理を初めとするさまざまな慣行を明文化するなどの改善を図っていただきました。また,学術誌出版に関する科学研究費補助金の方針変更にともない、Ecological Research誌の発行に関する入札手続きを確立していただきました。複数の国際的出版社から出版の条件についてヒアリングするなど,よりよい条件・環境で同誌を発行できるよう尽力されました。これらの貢献は、現在の日本生態学会の円滑な運営に大きく生かされている。各種顕彰事業にも大きく貢献いただいた。当時の菊沢会長とともに、大島賞の創設に取り組まれたほか、琵琶湖賞を滋賀県が廃止したいという話が出たときにも,賞の運営を生態学会が引き受け,歴史ある琵琶湖賞の存続を図られました。
 幹事長以外にも全国委員(2002.1-2005.12),中部地区会長(2002.4-2005.3)などを歴任されています。研究面では炭素循環の分野では多くの後進を育て,リーダーとしてひとつのスクールを築き上げました。とりわけ、土壌呼吸測定の分野ではひとつの時代を確立しました。さらに、幹事長在職期間と重なる2007年9月まで岐阜大学の21世紀COEプログラム「衛星生態学創生拠点」リーダーを務められるなど、文字通り研究教育と学会運営の双方に多大な貢献をされました。
 以上のことから,小泉博氏は日本生態学会の運営に対し大きな功績を残したと考えられ,日本生態学会功労賞の候補者として推薦いたします。
参考文献:
Dhital, D. et al. (2010) J. Plant Research 123: 519-530., Adachi, M. et al. (2009) J. Tropical Ecology 25: 531-539., Lee, M-S. et al. (2008) Ecological Research 23: 777-785., Yazaki, Y. et al. (2004) Ecological Research 19:511-520., Mariko, S. et al. (2000) Ecological Research 15:363-372., Koizumi, H. et al. (1991) Ecological Research 6: 227-232.

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