| 要旨トップ | ESJ57 企画集会 一覧 | | 日本生態学会第57回全国大会 (2010年3月,東京) 講演要旨 |
企画集会 T01 -- 3月16日17:30-19:30 A会場
河川生態系は近接する陸域生態系との境界が明瞭であるため、生態系同士のつながりを明らかにするのに適しており、陸域と海域をつなぐインターフェイスとして捉えることができる。近年、集水域からの資源流入の質的・量的特性が、河川内部の物質動態だけでなく構成する生物群集にも影響することが明らかになってきた。さらに、陸域と水域だけでなく、上流と下流との間でも生物や物質・エネルギーのやり取りが常に存在し、その速度は非常に速い。このように、陸域-水域だけでなく上流-下流を含む集水域全体で生物群集や物質・エネルギーの動態を解明するためには、多角的なアプローチを要する。そこで本企画集会では、流域(陸域-水域)と流程(上流-下流)で見られる生態系同士のつながりに着目した研究を、生物群集と物質循環の観点から紹介する。ここから、単一スケールでは理解し得なかった、集水域生態系のつながりを明らかにすることを目的とする。4人の若手演者による各講演では、最新の生態系解析手法と研究成果を紹介しつつ、河川生態学の現在と将来的な展望を議論する。
趣旨説明、司会:石川 尚人(京大・生態研),森 照貴(北大・環境科学院)
コメンテーター:土居 秀幸(University Oldenburg)
[T01-1] 森林と河川とのつながり:有機物、栄養塩の移動と水生生物群集との関係
[T01-2] 植物-土壌と渓流とのつながり:人工林伐採撹乱とその回復過程に着目して
[T01-3] 上流と下流とのつながり:流下過程における栄養塩動態
[T01-4] 流域と流程とのつながり:集水域景観と食物網構造の流程変化に着目して
[T01-5] 総括