| 要旨トップ | ESJ62 企画集会 一覧 | | 日本生態学会第62回全国大会 (2015年3月、鹿児島) 講演要旨 ESJ62 Abstract |
企画集会 T10 -- 3月21日 9:30-11:30 J会場
ボルネオ島ではかつて、世界有数の豊かな生物多様性を擁する広大な原生林が広がっており、木材、非木材林産物(ラタン、沈香、樹脂など)、食料(獣、魚、野菜など)などの様々な生態系サービスを地域社会に供給していた。しかしこの半世紀の間に、商業伐採、森林火災、プランテーション開発などで森林の劣化・消失が進み、森林率は5割近くまで減少した。今や国立公園の外を見れば、二次林、オイルパーム・早生樹プランテーション、島状に残存する天然林のモザイクランドスケープが広がっている。地域住民もまた村外労働や オイルパーム栽培による現金収入の増加を享受している。このようなランドスケープの中で生物多様性はどのように変化したのか?地域住民への生態系サービスは今なお供給されているのか?生業の変化の中で地域住民は今なお生態系サービスを利用・維持しようとしているのか?本企画集会ではマレーシア・サラワク州において広域空間スケールで行った生物 多様性・生態系サービスの研究を紹介し、以上の問いを議論したい。
[T10-1] サラワクのランドスケープの現在
[T10-2] サラワクの地域社会がもつ残存林(プラウ)が景観レベルでの樹木の種多様性保全に果たす役割
[T10-3] サラワクの淡水魚多様性とその生息環境
[T10-4] サラワクにおけるランドスケープの変容は、狩猟を介した生態系サービスの供給にどのような変化をもたらしているのか
[T10-5] 何が生態系サービスの利用を左右するのか?マレーシア・サラワク州での大規模聞き取り調査から