| 要旨トップ | ESJ65 シンポジウム 一覧 | | 日本生態学会第65回全国大会 (2018年3月、札幌) 講演要旨 ESJ65 Abstract |
シンポジウム S15 3月18日 9:00-12:00 B会場
2010年に生物多様性条約締約国会議で採択された愛知目標の目標年は2020年であり、これまでの日本の生物多様性政策や、生態学の成果や課題を振り返りつつ、2020年以降の政策や研究の在り方を議論する時期に来つつある。2010年から国内外の社会的な情勢も変わりつつあり、特に人口減少・少子高齢化による未利用地の拡大や担い手の不足、さらには気候変動に伴う災害リスクの高まり、さらには、国内経済の需給の変化や、AI・ICTなどの情報技術の革新は、日本社会に大きな影響を与えている。これらの社会的な変化を踏まえながら、2030年までに中期的なスケールにおいて、生物多様性の保全と持続可能な利用に向けた政策や研究の方向性や、あり方を多様な視点から議論をしていきたい。まず、日本の愛知目標の達成状況と、生態学会の展望を紹介した上で、愛知目標の合意から10年後である2020年から、さらに10年後である2030年の姿を若手~中堅が展望することで、創造的かつ、現実的なアプローチを模索し、さらには、生物多様性の政策展開に関わる研究課題の探索に向けた情報提供を行いたい。また、2020年以降のポスト愛知目標における、日本の政策目標、または国際的に発信すべき情報を整理しつつ、生物多様性政策に関する研究者からの多様な意見をもとにして、生態学の各分野からの展望を踏まえて2030年に向けた方向性を考えたい。なお、2013年度から生態学会大会のシンポジウムにおいて継続的に企画されてきた「経済社会と生態学の政策統合」の議論を発展させる場としても開催する。
[S15-1] 趣旨説明
[S15-2] 愛知目標の達成状況とその後
[S15-3] 生態学の展望・Eco-DRR・グリーンインフラ
[S15-4] ツーリズム分野における生物多様性:取り組みと課題
[S15-5] 外来植物のリスクとベネフィット:持続的な産業利用に向けた課題
[S15-6] 人口減少が進行する社会に適応可能な野生動物管理を模索する
[S15-7] 里地の生物多様性を保全するための,自然・市民・行政の距離感
[S15-8] 今後の展望とまとめ