| 要旨トップ | ESJ66 自由集会 一覧 | | 日本生態学会第66回全国大会 (2019年3月、神戸) 講演要旨 ESJ66 Abstract |
自由集会 W18 3月16日 17:00-18:30 Room I
植物のかたち(形態)は生物の適応進化の研究において最も古くから着目されてきたテーマの一つである。植物のさまざまな「かたち」は、どのような機能をもつのだろうか。こうした「かたち」の機能を明らかにすることは、植物の環境適応や「かたち」の多様性を考える上で重要である。一般に、ある形質の適応的意義を明らかにするためには、表現型と環境の有意な相関の検出、形質進化における分子遺伝学的基盤の解明、そしてある環境下における表現型の有効性の検証が必要である。これまで「かたち」と環境との関係は数多く報告されてきた一方で、近年の遺伝・系統解析の発展により形質の進化機構の解明は簡便になりつつある。しかし、その「かたち」がその生育環境において本当に有効であるかについては、操作実験の難しさや検証すべき対立仮説の多さから、限られた種や環境での結果をそのまま当てはめるなど、実証されていないことが多い。
本集会では、葉や花といった植物の様々な器官における「かたち」の機能を、実証的に評価している研究者を集め、実証することで初めてわかってきた機能や、定説が必ずしも当てはまらない例などについて紹介する。演者の視点は物理学や動物との相互作用、操作実験やモデル構築など多種多様である。こうした事例を通して、植物の「かたち」研究における実証的アプローチの重要性や、植物のもつさまざまな「かたち」の面白さや奥深さ、また実証する上での難しさについて議論したい。
*趣旨説明:甘田岳(京大・農)
*講 演:植田忠信((株)豊田中央研究所)
町田悟((株)豊田中央研究所)
樋口裕美子(京大・生態研)
種子田春彦(東大・理)
*おわりに:河合清定(京大・農)
[W18-1]
窓を持つ多肉植物の光コントロール戦略
Light control strategy of succulent plants with a transparent window
[W18-2]
ウツボカズラの襟の水流コントロール
Control of water transport on peristome of pitcher plants
[W18-3]
葉のかたちと植食者:葉の切れ込みはオトシブミの揺籃づくりを妨げるか?
Leaf shape and herbivores: Does leaf lobation disturb cradle making by a leaf-rolling weevil?
[W18-4]
微細な形態がつくりだす花びらの機能
Petal nano- and micro-structures tightly linking the functions through physical constraints