| 要旨トップ | ESJ68 シンポジウム 一覧 | | 日本生態学会第68回全国大会 (2021年3月、岡山) 講演要旨 ESJ68 Abstract |
シンポジウム S10 3月19日 9:00-12:00 Room B
昆虫と植物の相互作用は、生態系において大きな役割を果たしている。特に花を巡っては、昆虫は花蜜や花粉を食べ、植物は昆虫に花粉を運ばせるという一種の協力関係が成り立っている。もちろんこの関係を揺るがす要因(盗蜜や風媒など)もさまざまあるが、それでもなお、花と昆虫は生態系において強い結びつきを持つ。
昆虫を利用する花は昆虫を惹きつけるために鮮やかな色や独特の香りを発する。一方、花を利用する昆虫は花の持つシグナルを認識し、訪花するための神経機構を持つ。このような機構は花と昆虫の関係の成立に不可欠であり、お互いがお互いの形質に影響を及ぼし、進化する。本シンポジウムでは、植物と昆虫の両方からこの花と昆虫を結びつけるメカニズムを紹介する。さまざまな花形質(匂い、香り、発熱など)やさまざまな分類群(チョウ、ハチ、ハエ)について話題を提供することで、その共通性や多様性を知り、今後の研究の方向性を議論したい。
[S10-1]
アゲハチョウの視覚系と訪花行動 ―実験室から野外へー
Visual system for flower foraging in swallowtail butterfly
[S10-2]
花に棲むカザリショウジョウバエの訪花選好性
Host preference of flower-living Drosophila elegans
[S10-3]
送粉者群集-植物群集間の相互作用が、植物群集の花形質組成に与える影響
Effects of plants-pollinators interactions on community assemblage of floral traits
[S10-4]
サトイモ科植物の送粉成功に寄与する花形質
Floral traits to increase pollination success of Araceae plants
[S10-5]
日本列島におけるカンアオイ節の適応放散と深まる擬態花の謎
Adaptive radiation of Asian Asarum and unsolved mysteries of the mimic flowers