| 要旨トップ | ESJ61 企画集会 一覧 | | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨 ESJ61 Abstract |
企画集会 T02 -- 3月15日 18:00-20:00 B会場
森林由来のCO2排出削減活動として、REDD (Reducing Emission from Deforestation and Degradation)が注目を集め、途上国が取り組める効果的な吸収源活動の一つとして期待されている。一方、生物多様性の高い熱帯林域においては、炭素貯留・吸収のみを目指した森林の拡大は、反って生物多様性の劣化に繋がりかねない。こうしたことからREDDの推進に当たっては事業対象地の生物多様性への影響について細心の注意が必要であるとされ、COP16のカンクン合意では生物多様性への配慮がセーフガードとして盛り込まれている。生物多様性の保全を組み込んだREDDの円滑な運用を目指すのであれば、まず「CO2排出削減活動」と「生物多様性保全」のバランスを地域特性に合わせて調整・最適化した「資源の利用と保全のための基準・指標」を設定する必要がある。
こうした背景から、本企画集会では、インドネシア・マレーシアなどの熱帯林および周辺地域でこれまでREDDの研究に携わってこられた専門家に「炭素貯留の場としての森林」、「生物多様性の場としての森林」および「生物多様性セーフガード確保に向けた法的整備」について発表を御願いし、森林劣化の適正基準・指標をREDDに取り込む場合の問題点と実現性について、生態学的および法学的視点から議論を行う。
司会:山田俊弘(広島大学・総合科学研究科)
総合討論:奥田敏統(広島大学・総合科学研究科)
1 趣旨説明 REDDの仕組みと生物多様性セーフガード 奥田敏統
2 炭素貯留の場としての森林:炭素貯留のために森林施業ができること 米田健
3 生物多様性の場としての森林:生物多様性のために森林施業ができること 山田俊弘
4 REDDにおける生物多様性セーフガード確保に向けて 磯崎博司
[T02-1] 趣旨説明:REDDの仕組みと生物多様性セーフガード
[T02-2] 炭素貯留の場としての森林:炭素貯留のために森林施業ができること
[T02-3] 生物多様性の場としての森林:生物多様性のために森林施業ができること
[T02-4] REDDにおける生物多様性セーフガード確保に向けて