| 要旨トップ | ESJ61 企画集会 一覧 | | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨 ESJ61 Abstract |
企画集会 T06 -- 3月16日 9:30-11:30 C会場
2011年3月11日の東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故により、大気中に多量の放射性物質が放出され、環境中の汚染物質の大部分が今なお、近隣域の森林内に蓄積していると考えられている。
地表に沈着した放射性物質の大部分は土壌に強く吸着されるが、動植物に取り込まれ林内で循環することや、降水に伴い河川を通じて流出し湖沼や河口に堆積することが、最近の研究で明らかになりつつあるが、河川集水域のなかでの森林~河口域までの定量的な挙動については不明な点が多い。除染をはじめとする災害からの復興にあたっては、環境中の放射性物質が、どの生態系にどれほど蓄積され、それらがどのように移動するかについての動態を解明することが喫緊の課題である。
本企画集会では、上流域(森林域)から河川を通じて下流に至るまでの、福島原子力発電事故由来の放射性物質の動態について、各専門分野の方々に話題提供をお願いし、環境中の放射性物質に対して適切な対処方法や、放射線災害復興のためのこれからの課題について議論する。
コメンテーター:奥田敏統
[T06-1] 環境中での放射性セシウムの分布及び河川を通じた移行状況
[T06-2] 落葉広葉樹林における林床の放射性セシウムの水平・垂直分布
[T06-3] 森林域における放射性セシウムの動態について
[T06-4] 河川・湖沼生態系の放射性物質の汚染と移動