| 要旨トップ | ESJ69 シンポジウム 一覧 | | 日本生態学会第69回全国大会 (2022年3月、福岡) 講演要旨 ESJ69 Abstract |
シンポジウム S16 3月18日 13:00-16:00 Room B, 現地開催/ライブ配信あり/見逃し配信対応
人間社会と生態系との間には相互依存的かつ複雑な関係があると指摘されている。社会生態システムは、人間社会と自然生態系を別々の系として扱うのではなく、両者を含めた大きな一つの系とみなしている。社会学的側面と生態学的側面の双方を同等の重みづけで統合的な分析をめざす社会生態システムの考え方は、生態系サービスや生態系管理をより深く理解するために重要な視点ある。
環境省環境研究総合推進費S-15「社会・生態システムの統合化による自然資本・生態系サービスの予測評価(PANCES)」では、全国および地域スケールでの社会・生態システムの将来シナリオと統合モデル構築に向けてプロジェクトを進めてきた。また、地域循環共生圏の構築を通じた自然共生社会実現のための土地利用・国土利用のあり方も検討してきた。
このシンポジウムでは、S-15(PANCES)の成果の一部である陸域と海域の生態系サービスの評価と生態系管理に関する5つの講演を予定している。いずれも社会生態システムの視点から、人間の活動、経済、制度、知識などを取り込んだ研究である。招待講演として、堀啓子氏(東京大学)らの「環境負荷と環境容量の空間分析による地域循環共生圏域の検討」と牧野光琢氏(東京大学)らの「沿岸域の生態系保全にむけた省庁間連携の考察」の2つの講演を予定している。
コメンテイターには、亀山康子氏(国環研)、齊藤 修氏(IGES)、吉田丈人氏(地球研・東京大学)をお迎えする。
[S16-1]
陸域生態系サービスの全国評価とシナリオ分析
Nationwide assessments and scenario analyses of terrestrial ecosystem services
[S16-2]
海域生態系サービスの全国評価とトレンド・シナリオ分析
Nationwide assessments, trend and scenario analyses of marine ecosystem services
[S16-3]
森・川・海の名人が伝える植物利用〜「聞き書き甲子園」1168話にみる生態系サービス
Usage of plants by the masters of forests, rivers and seas ~ Ecosystem services told in the 1168 stories of "Kikigaki Koshien"
[S16-4]
環境負荷と環境容量の空間分析による地域循環共生圏域の検討
Exploring the spatial scale of the circulating and ecological sphere by spatial analysis of ecological footprint and biocapacity
[S16-5]
沿岸域の生態系保全にむけた省庁間連携の考察
A study about cross-ministerial integration of policy measures for coastal ecosystem conservation