| 要旨トップ | ESJ69 シンポジウム 一覧 | 日本生態学会第69回全国大会 (2022年3月、福岡) 講演要旨
ESJ69 Abstract


シンポジウム S25  3月19日 13:00-16:00 Room B, 現地開催/ライブ配信あり/見逃し配信対応

劣化した東南アジア熱帯降雨林の生態とレジリエンス
The ecology and resilience of degraded tropical rain forests in SE Asia

青柳亮太(京都大学), 北山兼弘(京都大学)
Ryota AOYAGI(Kyoto Univ.), Kanehiro KITAYAMA(Kyoto Univ.)

産業革命以降、人間活動の規模は大きく拡大し、今や地球上のほぼ全ての生態系で人為的な改変が広がりつつある。このような、人と交錯した自然がどのような生態を持つのか?この問いは、長い自然史の末に形成された、近現代の生態系を理解する上で避けることのできない問いである。特に熱帯林は、現代の土地利用によって森林減少が急速に進行すると同時に、様々に人為改変された森林(ここでは劣化林と呼ぶ)が広がっている。ところが、これまで熱帯生態学では原生林が主な研究対象となってきた一方、劣化した熱帯林の生態は未だ十分に明らかにされていない。劣化した熱帯林の構造と組成、そして生態系サービスの供給能とも関係する生態系機能はどのようなものだろうか?さらに、森林は再生可能性を前提に利用されるが、本当に劣化した森林は回復するのだろうか?本シンポジウムでは、ボルネオを舞台に熱帯林の森林劣化の研究に取り組んできた研究者から最新の研究成果を発表していただき、これらの諸問題に答えたい。
コメンテーター:宮本和樹(森林総合研究所)

[S25-1]
Remote Sensing based monitoring of tropical deforestation and forest degradation on Borneo - methods and results *Andreas LANGNER(Joint Res. Centre, Euro. Comm.)

[S25-2]
劣化した低地熱帯林の広がりとarrested successionの証拠 *竹重龍一(京都大)
Spatial distribution of degraded lowland tropical rain forests and the evidence of arrested succession *Ryuichi TAKESHIGE(Kyoto Univ.)

[S25-3]
劣化した熱帯択伐林の構造、種組成と更新特性 *今井伸夫(東農大), 澤田佳美(京都大)
Structure, species composition and regeneration ability of degraded logged-over tropical rain forests *Nobuo IMAI(Tokyo Univ. Agri), Yoshimi SAWADA(Kyoto Univ.)

[S25-4]
熱帯泥炭湿地林の特性と回復への取り組み *塩寺さとみ(南山大)
Characteristics of tropical peat swamp forests and efforts for restoration *Satomi SHIODERA(Nanzan Univ.)

[S25-5]
劣化した熱帯山岳林の生態:レジリエンスは維持されているのか? *青柳亮太(京都大)
Ecology of degraded montane tropical rain forests: Implications for forest resilience *Ryota AOYAGI(Kyoto Univ.)

[S25-6]
Persistence of wildlife communities in degraded logged-over forests and its implication for sustainable forestry in East Kalimantan *Agus JATI(The Univ. of Maine), Hiromitsu SAMEJIMA(IGES)


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