| 要旨トップ | ESJ56 シンポジウム 一覧 | | 日本生態学会第56回全国大会 (2009年3月,盛岡) 講演要旨 |
シンポジウム S03 -- 3月18日9:15-12:15 H会場
アカマツは過去数百年以上にわたって人間社会の存続に不可欠な資源として利用され,その結果,江戸中期には日本各地の人里近郊の森林の多くはアカマツ林となった。しかし,今日,これらのアカマツ林の多くは衰退・消滅し,他の森林植生に置き換わりつつある。このようなアカマツ植生の盛衰については様々な角度から研究が進められており,人による森林利用の停止と,その生態系におよぼす影響が明らかにされている。また,東北地方には南部アカマツ林が残存しているものの,様々な形での衰退が進行しつつある。そこで,本シンポジウムでは,アカマツ林の遷移を様々な角度から俯瞰することによって,地上部の植生変化だけではなく,生態系のプロセス変化としてアカマツ林遷移を理解していくことを目的とする。シンポジウムにおける議論を通じて,里山林の管理放棄の影響を理解し,ひいては新しい管理指針の生態学的な基盤となる議論を進めることを目的とする。
総合討論「アカマツ林の遷移と今後の管理について考える」
[S03-1] アカマツ林の衰退と植生遷移
[S03-2] アカマツ林遷移とキノコ相の変化
[S03-3] アカマツ林の分布と地質・地形の関係
[S03-4] アカマツ林からシラカシ林への植生遷移に伴う水循環の変化
[S03-5] アカマツ林の炭素循環 富士北麓剣丸尾のアカマツ林
[S03-6] アカマツ林の衰退と栄養塩循環の変化
[S03-7] 宿痾マツ材線虫病をかかえた日本のアカマツ林の行方
[S03-8] 高齢の南部アカマツ林を間伐して成長は好転するか?