| 要旨トップ | ESJ61 企画集会 一覧 | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨
ESJ61 Abstract


企画集会 T18 -- 3月16日 18:00-20:00 H会場

生物資源に関する共有と長期的な資源獲得のための意思決定

企画者: 岩田 繁英(東京海洋大), 上原 隆司(静岡大), 福井 眞(農環研 大気環境)

共有地の悲劇と知られる資源競争の果ての荒んだ様相は資源が空間的に固定されていることが一つの要因にある。資源が空間的に不均一に分布し、その資源利用のための移動コストや分散方法を考慮すれば、必ずしも共有された資源は競争排除を引き起こさない可能性がある。また、ある生息域の生き物に共有されるものは資源だけとは限らず、疫病の蔓延など負の効果が共有される場合もある。このようなさまざまな共有状況に対して、どのような行動をとるのがよいだろうか。とくに人間の社会行動として、生物資源による利益を最大化させたい場合、意思決定としてシステムの長期的な影響を勘案した持続可能な社会を実現させる行動が求められている。本集会ではさまざまな形の「共有」を対象とした研究事例をあげ、かならずしも悲劇に終わらせない、共有に対する視点を参加者と共有したい。

コメンテーター:山村則男(同志社大)

[T18-1] 複数漁場における最適漁船配分:私的便益と社会的便益に注目して  *岩田繁英(東京海洋大), 上原隆司(静岡大)

[T18-2] 漁業におけるプール制の意義ー経済学的視点からー  松井隆宏(三重大)

[T18-3] 遊牧における寛容戦略と排他戦略の効用と進化  佐藤恵里子(同志社大)

[T18-4] 農業害虫の被害拡大と土地利用戦略:温暖化による侵入害虫を例に  福井眞(農環研 大気環境)

[T18-5] イネいもち病の被害と管理の現状および病原菌個体群動態を通した対策  善林薫(東北農研)


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