| 要旨トップ | ESJ68 シンポジウム 一覧 | | 日本生態学会第68回全国大会 (2021年3月、岡山) 講演要旨 ESJ68 Abstract |
シンポジウム S14 3月21日 9:00-12:00 Room A
浅海から深海まで多種多様な生態系に見られる海洋の底生生物、いわゆる海洋ベントスは、基本的には海底の底質に大きく依存してその生活史を維持している。底質は場所によってその性状は多種多様であり、それに合わせて海洋ベントスも生態的に多様化している。本シンポジウムでは、沿岸域を中心に、比較的柔らかい底質(干潟・マングローブ・砂浜)から硬い底質(岩礁・海藻藻場・サンゴ礁)に生息する海洋ベントスを対象に最先端の研究を展開している研究者の方々から、各生態系に特徴的な生物種と、その生活史と密接に関わる底質の特性(物理的・化学的特性、酵素活性や蓄積型栄養塩等)との関係について話題提供して頂く。そしてその知見を突き合わせて、底質の性状を踏まえて海洋ベントスの生態学的現象における統一的な理解を進めるための今後の研究の方向性について議論したい。
[S14-1]
干潟タイドプールにおける魚類群集と底質環境
Fish communities and sediments in soft-substrate tide pools
[S14-2]
無脊椎動物が持つ難分解性有機物分解能からみた湿地帯の浄化機能
Wetland purification capabilities: from the perspective of aquatic invertebrates' enzymes decomposing hard-degradable polysaccharides
[S14-3]
マングローブ域におけるカニ類の棲み分けとセルロース分解能との関係
Habitat segregation of mangrove estuarine crabs in relation to their cellulose digestion abilities
[S14-4]
砂泥底に生息するベントスの生態
Ecology of benthic organisms inhabiting sandy/muddy bottoms
[S14-5]
サンゴ礁域におけるサンゴ類の骨格形成と石灰質の底質
Skeletal formation of corals and calcareous sediments in coral reefs
[S14-6]
岩礁域における固着性ベントスの着底
Larval settlement of benthic invertebrates on rocky shores
[S14-7]
サンゴ群集と海藻藻場の境目から見える底質の役割
Role of sediments and accumulations inferred from the boundary of macroalgal and coral communities