| 要旨トップ | ESJ57 シンポジウム 一覧 | | 日本生態学会第57回全国大会 (2010年3月,東京) 講演要旨 |
シンポジウム S05 -- 3月16日9:00-12:00 I会場
コメンテータ:西野麻知子(琵琶湖環境研究セ)
外来種の侵入は、環境汚染や乱獲、気候変動などと並ぶ、生物多様性の減少をもたらす主要なストレス要因である。それを受けて、世界のいたるところで、研究者、地域住民、行政、農業・漁業従事者といった様々な立場の人々が外来種の管理事業に携わっている。しかしながら、外来種管理に対する問題認識や、それに費やす労力・費用の感覚は、必ずしも関係者間で一致しないことがある。人々が共通の目標に向けて一致団結するためには、関係者間での合意形成が必要となるが、そのために研究者は何ができるであろうか?
本シンポジウムでは、個別の事例を交えながら、自然科学と社会科学の研究アプローチを紹介していただき、外来種の管理をめぐる人間の意識や意思決定プロセスについての理解を深める。次に、関係者間の合意形成を含め、「外来種の管理」という共通目標を達成する上で有用と思われる学際研究・共同研究のあり方について考察を進めたい。
総合討論:効果的な外来種の管理に向けて
[S05-1] 外来種のリスク評価と管理
[S05-2] 外来種と在来種に対する人々の選好:全国スケールの電子アンケート調査
[S05-3] 水辺の外来種管理に対する支払意志額:環境経済学からのアプローチ
[S05-4] 外来種問題をめぐる順応的な協働の可能性 - ポリティカル・エコロジーの視点から -
[S05-5] よかれと思った対策と実際の効果との間に生じうるギャップ - 生態系のしくみを理解することがいかに重要性か -
[S05-6] 琵琶湖における特定外来生物指定植物種の防除をめぐって