| 要旨トップ | ESJ62 シンポジウム 一覧 | 日本生態学会第62回全国大会 (2015年3月、鹿児島) 講演要旨
ESJ62 Abstract


シンポジウム S03 -- 3月19日 9:00-12:00 D会場

生態学と水産学の融合:生態学がウナギ資源のためにできること

企画者: 吉田丈人(東京大・総合文化), 海部健三(中央大・法)

ウナギは、遠い外洋の深海で産卵したのち稚魚が海流に運ばれ、沿岸や川・湖で成長し、成熟したウナギが生まれた外洋に戻り産卵するという、大規模な回遊をする。また、重要な水産魚種であり、日本は世界最大の消費地となっている。一方、近年、ウナギ各種の個体群は著しい衰退をみせており、環境省とIUCNによる絶滅危惧種への指定は記憶に新しい。ウナギという自然資源の持続的な利用は、日本の食文化にとって大事であるだけでなく、他の水産資源と同様に、最大消費国日本の国際的な責任であるとも言える。

本シンポジウムでは、個体群管理の基盤となる知見をもたらす生態学と、個体群管理の現場と向き合う水産学を融合することで、ウナギ資源の賢明な利用に向けた取組みを概観するとともに、今後の課題を議論したい。

司会進行・趣旨説明:吉田丈人(東京大)・海部健三(中央大)

コメント:鷲谷いづみ(東京大)

講演のあと、総合議論を予定

[S03-1] ウナギの降河回遊生態と保全管理の課題  海部健三(中央大)

[S03-2] ウナギの資源管理に関する最近の動向  内田和男(水産総合研究セ)

[S03-3] 資源評価・管理の先行事例とウナギ資源研究への示唆  黒田啓行(水産総合研究セ)

[S03-4] 淡水生態系の自然再生とウナギの関係  吉田丈人(東京大)

[S03-5] 九州におけるウナギの保全活動  望岡典隆(九州大)

[S03-6] ウナギの消費と保全の関係  高野智沙登(パルシステム)

[S03-7] ウナギの資源管理における行政の取組み  梅田孝明(水産庁)

[S03-8] ウナギの生息環境保全に関する行政の取組み  桝厚生(環境省)


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